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浜井産業の歴史を支えて来たもの

来年、浜井産業は創業92年を迎えます。
工作機械はマザーマシンと呼ばれ、機械を作り出すための機械として産業界を縁の下から支えています。しかし、その生産財という性格ゆえ景気の波を受けやすく、好景気が一番後に来て一番初めに去る業界ということは良く知られた事実です。その中にあって、92年という長い歴史を刻んで来られたのは何故なのか考えてみました。

企業が存続するためには、当然扱う製品が売れることが必要です。製品が売れるためには、それがお客様にとって魅力的な物でなければなりません。では、お客様にとって魅力的な製品とは何でしょう。 必要とする時に必要な機能を備え、想定されたもしくはそれ以下の価格で提供される製品、そして工作機械ですから、使い易さ、長期に渡る精度保持なども重要な要素になるでしょう。  
そして、一発屋で終わるのでなく、継続されなければ長くお客様の支持を頂くことはできません。お客様の声に真摯に耳を傾け、その声に応えようとした先人たちの努力が有ったことは想像に難くありません。 新しい製品を世に送り出すためには、世の中のニーズを調査分析し、それを吟味したうえで設計し試作します。ここで、不具合点を洗い出し製品へとつないでいくわけですが、製品としてお客様にお渡しした後にも、設計者の意図しなかった不具合や要望が出てきます。これらをひとつひとつ、時にはお客様との協議を重ねながら世に受け入れられる機械へとまとめ上げて行きます。
この努力の証が、超ロングセラー機120型ホブ盤であり、浜井産業が92年の間に築き上げて来たお客様との信頼関係ではないでしょうか。

工作機械の品質は、お客様自身の製品の品質を左右させるものでもあります。その責任を全うするための最後の関門として、私たち品質管理室のスタッフが目を凝らしています。
8年後には、創業100年となります。お客様との信頼関係をさらに発展させ、確かな品質と信頼性の厚い機械を提供し、その先の100年に繋げて行きたいと思います。
今後とも、浜井産業を叱咤激励いただければ幸いです。

品質管理室長  石和 勝弘